鍵をなくす心配がないダイヤル式南京錠は便利ですが、設定した暗証番号を忘れてしまうと、開けることができなくなります。ダイヤル式南京錠の番号を忘れてしまった場合、どのように開ければ良いのでしょうか。タイプによって対処法が異なります。まず、最も一般的なのは、複数の数字が並んだダイヤルを順番に回して設定した番号に合わせるタイプの南京錠です。このタイプの暗証番号を忘れてしまった場合、残念ながら設定した番号以外で開けるのは非常に困難です。金庫のように番号探しの技術で開けられる可能性もゼロではありませんが、南京錠の場合、構造がシンプルで遊びが少ないため、専門家でも時間を要するか、そもそも開けられない場合が多いです。もし、暗証番号が購入時に設定されている固定式（変更できないタイプ）であれば、取扱説明書やメーカーのウェブサイトで番号を確認できる場合があります。しかし、自分で番号を設定した可変式の場合は、番号を記録していない限り、自力で開けるのは極めて困難です。このような場合、最終手段として「南京錠を壊す」ことを検討する必要があります。南京錠を切断するための工具として最も一般的なのは「ボルトクリッパー（番線カッター）」です。南京錠のシャックル（U字型の部分）の太さに合ったものを用意し、シャックルを挟んで切断します。ただし、ボルトクリッパーにも様々なサイズや強度があり、防犯性の高い太いシャックルの南京錠は、一般的なボルトクリッパーでは切断できないことがあります。また、切断作業は力が必要であり、怪我をする危険性も伴いますので、周囲の安全を確保して慎重に行う必要があります。ボルトクリッパーがない場合や、シャックルが太くて切断できない場合は、ディスクグラインダーなどの電動工具を使ってシャックルを切断する方法もあります。しかし、これも専門的な工具であり、使用には危険が伴います。火花も発生するため、場所を選び、周囲に燃えやすいものがないか確認するなど、十分な注意が必要です。