家庭用金庫には耐火金庫や防盗金庫などいくつかの種類がありますが、これらの「金庫の種類」によって処分方法が異なる場合があるため注意が必要です。金庫の種類を理解しておくことは、適切な処分方法を選択するために重要です。最も一般的な家庭用金庫は「耐火金庫」です。これは火災から中身を守ることを目的としており、内部に耐火材(多くは気泡コンクリートなど)が充填されています。この耐火材の性質から、耐火金庫は非常に重く、また処分する際には通常の産業廃棄物とは異なる処理が必要となる場合があります。特に古い耐火金庫の中には、耐火材としてアスベストが使用されている可能性があり、この場合はアスベスト処理に関する専門知識と設備を持った業者に依頼することが不可欠です。「防盗金庫」は、盗難から中身を守ることを目的としており、非常に厚い鋼板や特殊合金などが使用されています。耐火金庫よりもさらに頑丈で重いのが特徴です。防盗金庫の処分は、その強度ゆえに解体や運搬が難しく、耐火金庫以上に専門的な知識と重機が必要となる場合があります。処分費用も耐火金庫より高額になる傾向があります。「手提げ金庫」のような小型で軽量な金庫は、厳密には「金庫」ではなく「保管庫」に分類されることが多く、耐火性能や防盗性能はほとんどありません。素材も鋼板のみで、重さも数キログラム程度のものがほとんどです。自治体によっては、これらの小型手提げ金庫は、金属製品として粗大ゴミや不燃ゴミとして回収対象となる場合があります。ただし、これも自治体のルールによるため、事前に確認が必要です。中に何も入っていないことを確認し、鍵がかからない状態にして出すのが望ましいです。その他、スマートロックなどの電子金庫や、防水金庫など、特殊な機能を持つ金庫も存在します。これらの金庫も、基本的にはそのサイズや重量、材質によって処分方法が判断されますが、電子部品が含まれている場合は、バッテリーを取り外すなどの対応が必要になる場合があります。金庫を処分する際は、まずその金庫がどのような種類かを確認し、その特徴(重さ、素材、古さ)を把握することが大切です。
金庫の種類と処分方法の関係