鍵穴の引っかかりの原因が、鍵穴内部の潤滑不足である場合、潤滑剤を使用することで、鍵の動きをスムーズにし、引っかかりを解消できることがあります。ここでは、鍵穴に使用する潤滑剤の種類と、正しい使い方について解説します。まず、鍵穴に使用する潤滑剤は、必ず「鍵穴専用」のものを選びましょう。一般的な潤滑剤(シリコンスプレーやWD-40など)は、一時的に動きを良くする効果がありますが、時間が経つと粘着性が増し、かえってホコリやゴミを吸着してしまう可能性があります。これにより、鍵穴内部の汚れが悪化し、引っかかりが再発したり、シリンダー錠の故障の原因になったりすることがあります。鍵穴専用の潤滑剤は、パウダー状のものや、速乾性のものがおすすめです。これらの潤滑剤は、粘着性が低く、ホコリやゴミを吸着しにくいため、鍵穴内部を清潔に保ち、長期間スムーズな動きを維持することができます。潤滑剤を使用する際は、まず、鍵穴内部の汚れを落とすことが重要です。鍵穴専用のクリーナーやエアダスターを使って、ホコリやゴミを取り除きましょう。次に、潤滑剤を少量、鍵穴に注入します。スプレータイプの場合は、ノズルを鍵穴に近づけ、1秒程度スプレーします。液体タイプの場合は、付属のノズルやスポイトなどを使って、数滴垂らします。潤滑剤を入れすぎると、液だれしたり、ホコリやゴミを吸着しやすくなったりするので、注意が必要です。潤滑剤を注入したら、鍵を数回抜き差しし、鍵穴全体に潤滑剤を馴染ませます。そして、鍵を回してみて、スムーズに動くかどうかを確認しましょう。引っかかりが解消され、スムーズに動くようになっていれば、完了です。潤滑剤を使用する際の注意点としては、まず、必ず換気をしながら作業を行いましょう。また、火気の近くで使用するのは避けましょう。さらに、目や皮膚に付着しないように注意し、もし付着した場合は、すぐに水で洗い流しましょう。鍵穴の潤滑は、定期的なメンテナンスとして行うことが理想的です。年に1~2回程度、潤滑剤を注油することで、鍵穴の寿命を延ばし、トラブルを未然に防ぐことができます。
鍵穴の引っかかりに潤滑剤は有効?種類と正しい使い方